旦那がソープ(風俗)に行くのはなぜか?やめさせたいなら「ストレイン理論」を使え

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旦那がソープ(風俗)に行くのが許せない!ムカつく!という女性は多いです。

特にセックスレス状態だと怒りを通り越して絶望してしまうこともあります。

しかし、旦那が風俗通いしている原因が妻の魅力不足であることは意外と少ないです。(マンネリが原因のことはありますが…)

他の要因によってソープをはじめとした性風俗を利用するのです。

今回は男性が風俗に行く理由と、それをやめさせるにはどうすれば良いかを解説したいと思います。

性的なサービスを購入したことがありますか?

まず男性がお金を出してまで性行為をしたがる理由について、スウェーデン公衆衛生庁の調査を参考に見てみましょう。

この調査では無作為に抽出された対象者に調査票を送り、回答のあった約6,000人のデータを分析しています。

調査票は年齢や収入、教育水準などの他、「これまでに性的なサービスを購入したことがありますか?」という質問が含まれていました。

さらに以下のような性行動や性的健康に関連する質問もしています。

  • 性的満足度:過去12ヶ月間の性生活について満足しているか?
  • 性交頻度:性交頻度と性交パートナーの数についてどう思うか?
  • オンラインでの性的活動:ネットで相手を探したことがあるか?
  • ポルノの使用頻度:ポルノを視聴するか?どれくらいの頻度で視聴するか?

性を買う男性の5つの特徴

回答を分析したところ、以下の要素が性的サービスを購入する男性に共通して見られる主な特徴として浮かび上がっています。

1. 性的満足度が低い

性的サービスを購入する男性に共通して見られる特徴の一つに、性生活に対する満足度の低さがあります。調査によると、性生活に不満を感じている男性は、満足している男性に比べて性的サービスを購入するリスクが約1.7倍高いことがわかっています。

具体的には、性交の頻度が期待通りでない、性的パートナーとの関係に不満がある、または性的欲求が満たされていないと感じる男性が、性的サービスを利用する傾向にあることが示されています。

これらの男性は、性的サービスを利用することで、現実の性生活では満たされない欲求や不満を一時的に解消しようとしていると考えられます。

2. 年齢が高い

年齢が上がるにつれて性的サービスを購入する割合が増加することが確認されました。

特に注目すべきは、45歳以上の男性において、その割合が11%を超える点です。この年齢層は経済的に安定していることが一つの要因と考えられます。また長期間にわたるパートナーシップの中でマンネリが生じてることが影響している可能性があります。

一方で、16歳から29歳の若年層では、性的サービスの購入経験がある男性は約4.8%にとどまっており、年齢とともに性的サービスの購入が増える傾向があることが示されています。

3. 収入が低い

上記の通り経済的な余裕があると性的サービスを買う余裕もありますが、収入が上がるほどにその割合が増えるというわけではありません。

調査では収入が下位20%に属する男性は、性的サービスを購入する割合が高いことが確認されています。これは経済的な不安や社会的孤立感を解消する手段として、性的サービスを利用している可能性が考えられます。

一方で、高収入層の男性においては、性的サービスを購入する割合がやや低い傾向が見られました。これは、経済的安定がパートナーシップの維持や性的満足度の向上に寄与しているからと考えられます。

4. オンラインでの性的活動が多い

インターネットやモバイルアプリを通じて性的パートナーを探したことがある男性は、そうでない男性に比べて性的サービスを購入する可能性が約5倍高いことが明らかにされています。

オンラインでの性的活動は、物理的な距離や社会的な制約を超えて性的なつながりを求めることが可能であり、この利便性が性的サービスの需要を高める一因となっています。

また、オンラインでの性的活動に従事することで現実離れした性的欲求を持ち、パートナーとのセックスで不満を増大させることもあります。

これにより、変態的なこともできる有料の性的サービスの利用が選択肢として浮上することが考えられます。

5. ポルノの視聴頻度が高い

日常的にポルノを視聴する男性は、そうでない男性に比べて約3倍も性的サービスを購入する可能性が高いことが示されました。

また上記と同様に、ポルノ視聴が頻繁であるほど、性的嗜好や欲望がアブノーマルになっていきます。

そしてそれが現実のパートナーでは満たされない場合、性的サービスを利用することでそのギャップを埋めようとする傾向があることが示唆されています。

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旦那の風俗通いをやめさせるには?

旦那の風俗通いをやめさせるにはどうすれば良いでしょうか?

参考にしたいのが「ストレイン理論(Strain Theory)」です。

ストレイン理論(Strain Theory)とは

ストレイン理論とは、人間が社会的、経済的、または個人的な圧力(ストレイン)を受けたときに、逸脱行動や犯罪行為に走る可能性が高くなるという理論です。

犯罪学や社会学において参照されることが多い理論です。

ストレイン理論を発展させた犯罪学者のロバート・アグニュー博士によると、ストレインが逸脱行為につながるには以下の3つの要素が関係しているとされています。

  • 目標達成の失敗:個人的な目標や期待を達成できない状況
  • 価値ある刺激の喪失:以前は得られていた喜びや満足感が失われること
  • 負の刺激の提示:避けたいと考える不快な状況や経験に直面すること

さきほど、性的サービスを買う男性の特徴を見てきましたが、その背景には上記の3つが関連しているものも多かったことに気づくのではないでしょうか?

ストレイン理論と性的サービス購入の関係

マーシャル大学のバリーケリーの調査でも、性的サービスを購入する男性の動機は、ストレイン理論の3つの要素に深く関連していることが分かっています。

例えば、結婚生活において理想的な関係を築くことができず、満足感を得られないのは目標達成の失敗です。このとき男性はその不満を解消するために代替的な手段として、性的サービスの購入を行うことが分かっています。

また、結婚や長期的な関係において、時間の経過とともに情熱や性的な満足が薄れていくのは価値ある刺激の喪失です。このような状況下で、男性は失われた刺激を取り戻すために性的サービスを購入し再び刺激を得ようとします。

結婚生活やパートナーとの関係が悪化し、絶え間ない葛藤や疎外感を感じるのは負の刺激の提示です。このとき男性はその状況から逃れる手段として性的サービスに頼り、一時的にでも負の感情や状況から解放されようとすることも判明しています。

他の解消手段を与えてあげる

ストレインを受けたときに、逸脱行動や犯罪行動に走ってしまう原因の一つは、他の解消手段がないことです。

仮にあなたの旦那が不満やストレスによってソープを始めとした風俗に行ってしまうのだとしたら、他の解消法がない可能性が高いということです。

つまり、風俗通いをやめさせたいのであれば、旦那が抱えているネガティブな感情を解放させてあげれば良いのです。

話を聞く、一緒にアクティブな活動をする、肯定感を高めるような声掛けをするなど、色々な方法が考えられます。

有効となる方法は個々に異なるでしょうが、色々と試すことで、どんな働きかけが良いのか少しずつ分かってくると思います。

妻がブスだから風俗通いするという旦那は少ない

もちろん、風俗に通う理由はストレインだけではありません。純粋に卑猥な店舗にいるというシチュエーションに興奮するという男性もいますし、性欲が異常なほど強いという男性もいます。

また、「マドンナ・ホア・コンプレックス」によって妻をエロい目で見ることができないという男性もいます。

旦那が風俗通いする原因も複数ですから、それをやめさせる方法も一つではありません。

ただ一つ言えることは、妻の魅力がないから風俗に行くという男性はそれほど多くはないということです。

「自分に魅力がないから旦那が風俗に行くのだ」と思い始めると本当に色気が失われていくので気をつけましょう。

<参考文献>
・Deogan C, Jacobsson E, Mannheimer L, Björkenstam C. (2021). Are Men Who Buy Sex Different from Men Who Do Not?: Exploring Sex Life Characteristics Based on a Randomized Population Survey in Sweden. 
・Kelley Barry. (2023). Moving in the Shadows: The Reasons Why Men Purchase Commercial Sexual Ser cial Sexual Services and the Connection t vices and the Connection to Strain Theor ain Theory.