セックスのコミュニケーションで話すべき内容と効果

より良いセックスのためにはコミュニケーションが大切です。

これは行為の最中に会話をするということではありません。(もちろんそれも必要なことですが…)

それ以外のシーンでセックスについて話すということです。

これにより、性的な幸福度が高まるだけではなく、男性の勃起、女性の潤滑、オーガズム、痛みの軽減に役立つことが分かっています。

セックスの不満を放置すると危険

男女が出会い、やがてセックスをするようになるのは自然な流れです。

しかし、このとき最初から二人とも満足できるということは滅多にありません。

女性はもっと優しくして欲しい、時間を掛けてほしいと思っているかもしれません。

一方で男性はもっと積極的になってほしい、反応してほしいと思っているかもしれません。

上手くいっているように見えるカップルでも何らかの不平や違和感、もっとこうしてほしいという要望を持っているものです。

これらの不満は言わなければ伝わりませんから、永遠に改善されません。するとパートナーとのセックスそのものが嫌になってしまうこともあります。

嫌でも相手に合わせ続けるとストレスが溜まるものです。夫婦やカップルの関係も悪くなってしまう可能性があります。

そうらならないためにもセックスについてのコミュニケーションが必要なのです。

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セックスのコミュニケーションのメリットと具体的内容

セックスのコミュニケーションを取ることでお互いの性的満足度や性機能も高まります。

このことはテキサス大学のアレン・B・マロリー博士らの分析からも分かっています。

女性の性欲増大にも効果

博士らはセックスとカップル間のコミュニケーション及びそれらの影響に関する48個の研究を分析しました。

するとセックスについて頻繁に話すカップルほど性的に満足しており、性機能も高い傾向にあることが分かったのです。

特に女性はセックスについてのコミュニケーションが多いほどに、性的欲求も高いことが分かりました。

具体的に何を話せば良いのか?

セックスについてのコミュニケーションとして具体的にはどのようなことを話せば良いのでしょうか?

他の研究などでも言及されている内容を大まかにまとめると次のような事柄が当てはまります。

  • どのようなプレイが好きか?嫌いか?
  • セックスが自己の体調に与える影響
  • どんなシチュエーションでしたくなるか?する気がなくなるか?

コミュニケーションによってこれらを開示をすることで、プレイ中も自己を解放することができるのです。

とくに女性の場合は自分を抑えてしまうとオーガズムに達しにくくなることもあります。なのでコミュニケーションによって性的快感を求めることへの羞恥心を捨て去るのは良いことです。

コミュニケーションについての注意

セックスのコミュニケーションの重要性が理解いただけたと思いますが、最後に注意すべきことを挙げておきます。

【注意1】問題が発生していない限りは改まって話さない

大切なことはあくまでコミュニケーションです。会議ではありません。肉体的な痛みなどの深刻な問題が生じているのでない限りは改まった態度で話す必要はないでしょう。

どんなプレイが好きなのか会議のように提示し合うとセックスが義務になってしまうこともあります。

テレビやネットを一緒に見ているときに「こういうの少し興味あるかも…」とサラッと伝えるほうが気軽に試せます。

またセックスについてのコミュニケーションを取る前提としてセックスレス状態でないことがあります。

なぜならセックスレスの話し合いは逆効果になることもあるからです。

【注意2】過去の体験に興奮するタイプか否かを確認する

たとえば夫婦でSMプレイを試してみようとなったとします。

このとき妻が元カレと既に経験済みということを知ったとき、ショックを受ける夫もいれば、そのことに興奮する夫もいます。

あなたの夫は「初めての男」になりたがるタイプなのか、それとも妻の過去に興奮するタイプなのか、きちんと見極めましょう。

「初めての男」になりたがるタイプであれば経験済みのプレイでも初めてのフリをしてあげたほうが良いでしょう。

当然ですが「元カレはこういうことをしてくれた」という話もNGです。それを言われたショックで男性機能が不全になる可能性もあります。

【注意3】相手の趣味を否定しない

セックスについてのコミュニケーションが増えるほどに、恥ずかしいことでも言いやすくなります。

すると相手が今まで隠していた変態的な趣味を曝け出すこともあるでしょう。

それはあなたにとっては信じられないような内容かもしれません。

だからといってそれを否定してはいけません。嫌なことを受け入れて応じる必要はありませんが、そのような趣味を持っていること自体は認めましょう。

何でも言い合えるくらいにコミュニケーションできる関係になれたというのはとても良いことなのです。

趣味が合わないのが問題なのではなく、言いたいことが言えずにストレスが溜まることが問題なのです。

参考文献:Allen B. Mallory, Amelia M. Stanton & Ariel B. Handy (2019) Couples’ Sexual Communication and Dimensions of Sexual Function: A Meta-Analysis, The Journal of Sex Research.

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