托卵の割合は人間だと0.9~1.8%らしい!DNAの分析

托卵とは鳥が自分の卵を他の鳥の巣に置いて温めさせ、産まれたヒナを育てさせる習性のことです。カッコウなどが有名です。

鳥以外の動物でも托卵は行われています。人間でも一部で行われています。

人間の場合は、妻が夫以外の精子で妊娠した子供を産み、夫がそれを知らずに育てているケースを指します。

息子と親子関係にないことがDNA鑑定で判明した芸能人も話題になりましたが、珍しいことではないように思います。

果たして人間の托卵の割合はどれくらいなのでしょうか?

アンケートでは6%が托卵

人間の托卵の割合については様々なデータがあります。

話題になったものとしてはニュースサイト「Sirabee」のアンケートがあります。

20~60代の既婚女性435名に「夫以外の男性と秘密でつくった子供を夫婦の子供として育てている?」という質問に約6%がYESと答えているのです。

この割合は高いと思う人が多いかもしれません。学校のクラスでいえば1人か2人は本当の父親だと思っている相手と血が繋がっていないということです。

ちなみにDNA鑑定をする機関の中には3~4割が生物学上の親子ではないという鑑定結果になるところもあるそうです。

これに関しては、そもそも怪しいと思う人が鑑定を依頼しているので、これらくらいの割合になるのはおかしなことではないです。

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遺伝子から分析した割合は0.9~1.8%

私の感覚としては托卵率6%というのはあり得なくもない数字です。

カウンセリングに来る女性でも「実は…」と打ち明けてくれる人が少なくはないので、これくらいの割合にはなるのかなと思います。

とはいえ、私のところに相談に来る人もサンプルとしては何らかの偏りがあるかもしれませんので、私の感覚がズレている可能性もあります。

もっと詳細なデータはないかと探したところ、ルーヴェン・カトリック大学のマーテン・ラルムソー博士らの研究が見つかりました。

系譜と遺伝子から分析

この研究は祖先からの系譜と遺伝子情報から托卵率を算出したものです。

ここでいう系譜というのは特定のエリアに住む人たち全体の家系図のようなものです。

系譜上は血縁関係があることになっているのに、遺伝子上はナシとなっている人間の割合を調べれば托卵率が分かります。

(実際の分析は染色体の変異を遡ることで何世代も前まで含んだデータを調べています)

全体として約1%前後の托卵率

エリアごとのデータをいくつか紹介すると、ベルギーのフランドル地方が0.9%、イタリア北部も0.9%、マリ共和国のドゴン族の地域では1.8%などとなっています。

その他のエリアも含め、全体として約1%前後という数字になっています。

現代の托卵の割合はもっと高い

これらのデータには数百年前の祖先の情報も含まれています。

なのでインターネットの発展により、既婚者でも気軽に不倫ができる現代だけの托卵率はもっと高い可能性はあります。(避妊方法が増えている分、相殺されているかもしれませんが)

個人的には日本でも3%くらいはありそうな気はしています。他の研究では3~10%となっているものもあります。

托卵のメリット

人間が托卵をするメリットとして、男性は低コストで子孫を残せること、女性は遺伝子に多様性を持たせられることや、自分の生活を保護する相手を複数持てることなどが進化心理学の世界でいわれています。

本当にそうなのかは不明ですが、夫以外の優秀な遺伝子が欲しいという托卵女子は割と多い気がします。

しかし、あなたがもしそれを実践しようとしているならかなり危ないです。

今は誰でもDNA鑑定が依頼できる環境が整っていますし、これから増々気軽にできるようになるでしょう。

あなたの夫が「子供が自分に似てない気がする」となったときにすぐにバレてしまいます。これからそういった事例が増えてくると思います。

托卵を企んではいけません。

参考文献
・Sirabee. 『他人ごとではない!夫以外との子を育てている「托卵女子」の割合が判明』
・Maarten H.D. Larmuseau, Koen Matthijs, Tom Wenseleers. (2016). Cuckolded Fathers Rare in Human Populations.

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