結婚して何年か経過すると慣れや甘えが出てきますから夫婦のどちらかが親のような役割となってしまうことは珍しいことではありません。
それで上手く家庭が回っているのであれば良いかもしれませんが夫婦生活という観点ではちょっと問題です。
特に妻側が親の役割になってしまっている夫婦は気をつけましょう。妻の性欲が落ちてセックスレスに陥る可能性があるのです。
家事を負担しすぎていると親子のような夫婦関係となる
夫のことをパートナーというよりも子供のような感覚で見てしまうという女性がいます。
こうなってしまう要因としては夫の幼稚な考え方やだらしなさ、甘えた態度など様々なものが考えられます。
これらの要因があると助け合えるパートナーというよりも世話すべき相手としてしか見ることが出来なくなるのです。
そのような相手に性的魅力は感じにくいですから女性の性欲は低下しセックスをしたいという気分にもなりにくくなります。
さらにこういった流れを加速させる要因の一つに家事の負担が大きすぎることがあります。
女性であるあなたが家事をしすぎていると親子のような夫婦関係となり夫に対して色気を感じにくくなるのです。
家事を多く負担していると認識している女性ほど性欲が低い
メルボルン大学のエミリー・ハリス博士らが女性の家事負担と性欲についての調査を行いました。
この調査では男性と6ヶ月以上同棲している約700人の女性に聞き取りを行いました。
どのような家事をどれだけ負担しているかや性欲の強さについてのアンケートを行ったのです。
その結果、家事を多く負担していると認識している女性ほど性欲が低いことが分かったのです。
パートナーなのか母親なのかが曖昧になる
なぜ自分のほうが多くの家事を負担していると認識している女性ほど性欲が低下しているのでしょうか?
それはパートナーなのか母親なのかが曖昧になってしまうからです。
妻は家事をする機会が増えることで夫のことを「助け合えるパートナー」ではなく「面倒を見るべき子供」と認識してしまうのです。
子供に対して性的魅力は感じませんから妻の性欲も低下していくということです。
さらにこの研究では夫からの依存度が高いと感じている女性ほど性欲が低いことも分かっています。依存度が高く自律していないというのはセックスレスになりやすい夫婦の特徴でもあります。
このことからも親子のような夫婦になってしまうことの危険性が理解できると思います。
親子みたいな夫婦関係から抜け出す
家事の負担が大きいと感じている女性は夫にも分担させましょう。それが親子のようになってしまった夫婦関係から抜け出す第一歩となるかもしれません。
とはいえ夫に家事をさせることで家庭的なイメージと結びつき色気を感じなくなるのでは?と心配する女性もいるでしょう。
これに関してはあなたがよほど古いジェンダー感を持っていない限りは大丈夫だと思います。
ベビーカーを押す男性の姿に色気を感じる女性も少なくはありません。男性が家事をする姿というのは動物としてのオスっぽさを消すものではないのです。
そもそもきっちりと半分に分担する必要もありません。
あなたが依存されていると感じない程度まで分担させることから始めてみてはいかがでしょうか?
夫に家事を分担させる心理学的な方法
ちなみに家事を分担させるときに最初は簡単なことを一つだけお願いしてみましょう。
そしてそれをやってもらったことで自分が具体的にどう助かったのか説明しながらお礼を言ってあげましょう。
すると頼まなくても積極的にやるようになることがあります。
なぜなら人間は自分の行動によって他者に影響を与えることができたと認識すると自分の存在価値が高まったと感じて快感を覚えるのでまたその行動をしたいと思うからです。
人間を動かすには「やってよ」と口でお願いするよりも気づかれないように条件づけするほうが効果的なのです。
とはいえ「旦那が家事をしない方がレスにならない?」の記事でも説明したように古い価値観を持っている男性が家事をし過ぎるとセックスの回数が減る恐れがありますから注意しましょう。
参考文献:Emily A. Harris, Aki M. Gormezano, Sari M. van Anders. (2022). Gender Inequities in Household Labor Predict Lower Sexual Desire in Women Partnered with Men.