喋り方がレスの原因になることも多いです。
相談に来ている人にそれを言っても最初は信じてもらえないのですが、喋り方を変えてレスが解消する人もいます。
特に女性でよくあります。
一部のレスられ妻に特有の会話の内容と喋り方というものがあるのです。
もしあなたが、それをしているなら、ぜひ改善しましょう。
妻の喋り方がウザくて抱けない夫たち
当方には男性も女性もセックスレスの相談に来ています。
そんな中で「妻を抱きたいと思えない」という男性からよく出てくる話題が、妻の喋り方についてです。
簡潔にいうと、妻の喋り方がウザくて、異性としての魅力を感じにくいというものです。
これが夫婦間のレスにつながっているパターンは女性が思っている以上に多いです。
ウザイという感覚は性欲を減退させる強い要因なのです。
なぜウザいという感覚がレスにつながるのか?
ウザいという感覚は面倒臭い事柄に対して生じるものです。
人間の脳は楽をしたがりますから、面倒臭いことを避けようとします。
つまり、喋り方がウザい妻を「避けるべき存在」と認識してしまうのです。
避けるべき相手と最もしたくないのがセックスです。
なぜならセックスは最も親密さを増幅させる行為だからです。
喋らなくてもウザいと思われる
妻の喋り方がウザいという認識が出来てしまったら、喋らなくても夫の脳は不快感を持ってしまいます。
例えばダイニングテーブルの上に誰かから貰ったであろうお土産があるだけで憂鬱になります。
なぜなら、それに関する説明が延々となされることが予想できるからです。
お土産に限らず、家の中に見覚えのないものがあるだけで、それに関する長話が想像できるので、ネガティブな気分になるという男性は非常に多いです。
中には妻が帰宅したときのドアを開ける音を聞いただけで、ウザいという感覚のスイッチが入ってしまう人もいます。
その日の出来事を唾が飛びそうな勢いで喋られるのが習慣になっていて、条件反射してしまうからです。
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ウザい喋り方とはどのようなものか
ウザい喋り方とはどのようなものでしょうか?
具体的なものとして次のような特徴が挙げられます。
- 無駄に感情を込めて話す
- 出来事を全て話したがる
- 伝わりやすさを無視して思いついたことから話す
- 相手がその話題に興味を持っていないことに気づけない
上記のような特徴を持っている人は高確率でウザいと思われています。
レスられ妻の会話に多い「4T」とは?
一つの参考として、上記の喋り方をする人がよくする話題について紹介します。
もしあなたが次のような話題をよくしているなら、夫からウザいと思われていて、それがレスにつながっているかもしれません。
相談に来ている男性たちの話をもとに、まとめたものです。
偶然ですが全て頭文字が「T」から始まります。
1. テレビの話題(含TikTok)
テレビ番組を見たときに、その内容を見ていない相手に伝えたがる人がいますが、高確率でウザがられています。
一言でこんな内容だったというだけなら問題ありませんが、このタイプの人は自分が面白いと思った箇所を全部話さないと気が済みません。
しかもそのときに、芸人のエピソードトークのように、登場人物を演じるように喋りがちです。
これを聞いている側は非常に疲れてしまいます。
テレビに限らずTikTokなどでも同じです。聞いたこともないTikTokerが動画内で何をやったか言われても面白くもなんともないのです。
少し思い出してもらいたいのですが、他人から「この動画面白いよ」と見せられた動画が本当に面白いことがどれくらいあるでしょうか?
それを素人のトークで長々と伝えられたら、もっとつまらなくなるということを想像しなければなりません。
2. 食べ物の話題
食べ物の話も要注意です。
人間は食べなければ生きていけませんが、その食事内容に関する興味は個人差が大きいです。
栄養さえ取れれば何でも良いという人はけっこういます。
そういうタイプの人に対して、スーパーで何が売ってたとか、どっちの店のほうが安いとかいう話をしても興味が持てません。
夫婦間でこのズレが大きいのに何年間も気づけていない人は少なくありません。
また、「食事中におかずに箸を伸ばす度に妻がそれについて何かネタを喋るのがウザい」という男性も多いです。
食に興味のない人でも、食欲というのは基本的な欲求ですから、それを満たそうとしているときに邪魔をされると、本能的に嫌がられますから注意しましょう。
3. 友達の話題
当方に相談に来ている男性から、ウザいと感じる話題として最もよく出るのが「妻の友達の話」です。
特に会ったこともない妻の友達の話を聞かされるのが苦痛という男性が多いです。
例えばあなたがカフェで友達とお茶をしたとき、その友達が夫とうまくいっていないという話を聞かされたとします。
家に帰ったあなたが、その話を自分の夫にした場合、あなたの夫がそれを面白いと思う確率は1%未満と思ったほうが良いです。
あなたの友達とその夫という、会ったこともない素人が2人も出てくる、平凡な出来事の会話が面白いはずないのです。
そしてそこに気づけずに話してしまうタイプの人は、「情報の非対称性」を意識しながら話すことも苦手です。
自分が知っている情報と、相手が知っている情報の差を意識しながら話すことができないので、夫は理解できずに、ただでさえつまらない話がもっとつまらなくなり、イライラするのです。
4. 天気の話題
雨に降られたり、暑くて汗だくになると不快なものです。
だからといって帰宅後に夫に「もぉ!すっごいドシャ降りでぇっ!びっしょびっしょ」と抑揚をつけて愚痴ってはいけません。
夫からしたら雨に濡れることより、それを聞かされることの方が不快です。
「夫が話を聞いてくれない原因は妻の喋り方にある」でも説明しましたが、その程度のことをまるで銃撃戦でも見てきたかのように喋られたら鬱陶しいのです。
天気が自分に対してどんな影響を与えたかを必ず喋らないと気が済まないタイプの人は少なくないのですが、聞かされる側はその話題についてどれだけ興味を持つと思うか冷静に考えましょう。
プラスα
以上が喋り方が原因でレスられ妻となってしまった人がよくしがちな話題の「4T」です。
プラスαで「鉄道(又はTrain)」のTにも注意しましょう。
「もぉ電車がっ!すっごい混んでてっ!ギュギュウでっ」と言う人も意外に多いのですが、それも興味のない人のほうが多いです。
レスられ妻から抜け出すために喋り方を変える
ここまでの説明だけでは信じがたいかもしれませんが、レスられ妻の中には、その喋り方のせいで夫から避けられている人が少なくないのです。
なので思い当たる節があるなら改善しましょう。
自分がウザい喋り方か確認する
まずは自分がウザい喋り方をしていないか確認することが大切です。
夫との会話を振り返ったとき、夫が何を話したか覚えているでしょうか?
あまり思い浮かばないという人は自分ばかり喋りすぎている可能性があります。
また、会話中に「相手がどれくらい興味を持っているか?」ということを意識する機会はどれくらいあるでしょうか?
ほとんどないという人は、夫以外の人からもウザいと思われている可能性が高いので気をつけましょう。
自分の会話をレコーダーで録音してみるのも効果的です。
自分の話をするのはセックスするのと同じくらい快感
自分の喋り方のウザさを認識することで改善できる人もいますが、それだけでは難しい人も多いです。
特に承認欲求の強い人は、最初の数日は我慢できても、それがストレスとなって余計にしゃべりたくなってしまうのです。
ですから根本的な部分から変える必要があります。
そもそも、あなたがウザいほどに夫に話してしまうのは、自己表現の場がそこしかないからです。
ハーバード大学のエイドリアン・ワード博士の研究によれば、人間は自分の話をしているとき、ドーパミンの放出に関連する側坐核と腹側被蓋野が活発化することが分かっています。
これはセックスや薬物をしているときと同じ反応なのです。
つまり自分の話をするのはセックスするのと同じくらい快感なのです。
他に快感をもたらすものがなければ、自分語りに依存するのもある意味仕方のないことです。
そしてその相手が夫しかいなければ、ウザいほどに喋ってしまうのです。
適度な自立心と新しい刺激が性欲を高める
この状態から抜け出すにはどうすれば良いかといえば、他に夢中になれるものを見つけることです。
仕事でも趣味でも良いので、のめり込んで、成果を得られたときにドーパミンが放出されるような体験を作るのです。
そうすれば、夫と喋らなくとも快感を得ることができるようになりますから、ウザさが軽減されます。
あなたが仕事や趣味に真剣になることで、適度な自立心も芽生えます。
すると健全な心の境界が出来て、双方の性欲が高まることは「セックスレス夫婦が距離を置くための「自己分化」の方法」で説明した通りです。
また、人間は自分に新たな視点を与えてくれた相手に興奮する習性があります。
あなたが仕事や趣味で成長することで、新しい刺激を与えられるようになることも夫の性欲を高める要因となります。
これに関しては「セックスがマンネリしたら「自己拡張」で解消しよう」で詳しく解説しています。
女性のほうがお喋りなのか?
相談に来る人に今回の話をすると、「やっぱり女性のほうがおしゃべりなんですね」と言われることも多いです。
確かにそういうイメージを持っている人も多いですし、2006年に出版された『The Female Brain(女性脳)』という本の中でも1日に発する単語数は女性が2万語で男性が7000語と書かれていたりします。
しかし、アリゾナ大学のマティアス・メール博士らが、約400人の男女の会話を録音して分析したところ、男女差はほとんど見られないということが分かっています。
また、過去に発表された研究では男性のほうがよく喋るという研究結果のものの方が多いという分析もあります。
ですから、女性の方がおしゃべりということはないのですが、当方に相談に来ている方たちだけのケースでいうなら、夫が喋り過ぎてレスというパターンよりも、妻が喋り過ぎてレスというパターンの方が圧倒的に多いです。
明確な理由は分かりませんが、女性のほうが言葉によるコミュニケーションによって絆を形成することを重視する傾向があるため、親密な相手に対しては濃密になりがちなのかもしれません。
どういった理由にせよ、レスられ妻から脱却したいなら、ウザいと思われるほどのコミュニケーションは控えるべきです。
あなたがウザい喋り方を変えても、夫の潜在意識にできた「妻=ウザいので避けるべき存在」という情報が消えるには時間がかかります。
しかし、何も変えなければレスは余計に悪化するだけです。
喋り方を変えただけでレスが解消した人もいますから、実践する価値はあると思います。
<参考文献>
・Adrian F. Ward. (2013). The Neuroscience of Everybody’s Favorite Topic.
・Matthias R. Mehl, et al. (2007). Are Women Really More Talkative Than Men?