膣が濡れにくいのはストレスのせいかもしれない

セックスの時に膣が濡れなくて痛みを感じる女性もいます。

体質的に濡れ難い人もいますし、加齢や出産の影響も考えられます。

しかし、特に思い当たることがないのであれば、知らないうちに感じているストレスが原因かもしれません。

「解雇」よりも「結婚」のほうがストレスレベルは高い

私たちは日々の生活や仕事の中で大小さまざまなストレスを感じています。

家族の死のようなハッキリとしたものもあれば、会話をするだけでなぜかイライラさせてくる同僚のような分かりにくいストレスもあります。

実は結婚もストレスの原因となることがあるのです。それまで一人で暮らしをしていたのが誰かと毎日一緒にいるようになることで知らずにストレスが溜まることもあります。

親戚が増えたことで余計な気を使わなければならないケースもあります。

心理学の世界にはライフイベント毎のストレス度を数値化したスケールがあるのですが、そういったものの中には「解雇」よりも「結婚」のほうがストレスレベルは高いと認定しているものあります。

自分では認識していなくとも、知らずに精神的な負担を抱えているかもしれません。

ストレスによってコルチゾールなどのホルモンが分泌されると、性機能に悪影響が出ることが知られています。

それによって濡れ難くってしまうこともあるのです。

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ストレスレベルの高い女性は濡れにくい

テキサス大学の研究者たちが女性のストレスと性機能について調べた実験があります。

この実験では30人の女性にエロティックな動画を見せながら、膣の興奮を計測しました。タンポンのような形状の装置を膣内に挿入し、血流を測ったのです。

データを解析したところ、高いストレスを受けている女性ほど膣への血流が少ないことが分かりました。

濡れるためには膣内に血流が集まり毛細血管が拡張し血管壁が開く必要があります。ですから血流の少なさは濡れにくさと関連すると考えられます。

今回の実験では参加者に性機能についてのアンケートも行っています。性欲、興奮、潤滑、オーガズム、満足度などについて調べるためのものです。

これらの回答を分析したところ、ストレスの高い女性は、潤滑と性交痛の問題を抱えている傾向が高いことが分かりました。

また、主観的な興奮についても回答してもらっていますが、こちらに関してはストレスの高い人と低い人で差はありませんでした。

つまり、ストレスを受けている人は自分では興奮していると認識しても、膣は濡れていないという状態になり得るということです。

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なぜ濡れにくくなるのか?

なぜストレスを感じていると濡れにくいのでしょうか?

他のことが気になってしまうことが原因の一つといえます。気が散りやすくなるのです。

そのため目の前の性的なことにも集中できなくなるのです。

今回の実験では動画の視聴後に内容をどれだけ覚えているかというテストも行っています。

テスト結果を比べると、ストレスの高い人たちのグループは平均点が10%以上も低いことが分かりました。

動画を集中して見ることができなかったため、内容もよく覚えていなかったと考えられます。

ストレッサーを特定し

今回の実験でストレスをどのように調べたかというと、日常生活の中でどのような出来事に遭遇したかというアンケートによってです。

仕事のことやパートナーとの関係などについての項目も含まれます。

これらのアンケートでストレスを受けていると判断された人はストレスホルモンであるコルチゾールも多いことが分かりました。

普段は意識していなくとも、改めて考えるとストレスとなっている事柄というのはあるものです。

あなたも当然のように行っている作業や、惰性で付き合っている知人がストレスになっていることはないでしょうか?

例えばインスタやXなどのSNSをダラダラと見続けることがストレスとなり抑うつ状態につながることも分かっています。

もしかするとそういったことの積み重ねが濡れにくさにつながっているのかもしれません。

生活の中で何がストレッサーとなっているのか見直し、それをやめるか、自分なりのストレス解消法を試すことをおすすめします。

ちなみにですが、オフィスワークのような静的なことによるストレスは運動のような動的なことで発散し、家事のような動的なことによるストレスは温泉などの静的なことで発散するのが効果的といわれています。

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参考文献:Lisa Dawn Hamilton and Cindy M. Meston. (2013). Chronic Stress and Sexual Function in Women.

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