タイミング法で旦那ができないという事態は珍しいことではありません。
不妊治療が原因でレスになったと相談に来る女性からもよく聞く話です。
原因としては旦那の感じるプレッシャーや義務感などが挙げられます。
これによってセックスに対してつまらないものという認識が芽生え、他の日もしたくなくなることさえあります。
今回はタイミング法によって旦那ができないとき、プレッシャーを取り除く方法について解説していきます。
タイミング法で旦那ができなくなる原因
まず初めに確認したいのですが、あなたがた夫婦は「タイミング法によって行うセックスはつまらないもの」という認識を持っていないでしょうか?
自然な流れでするセックスはお互いの気持ちが盛り上がっているから興奮して楽しいけれど、生理周期に合わせて行う計画的なセックスは作業的で興奮しないものと思っていないでしょうか?
もしそのように思っているならその間違えた認識を変える必要があります。
確かにタイミング法のために日付を決めることは作業的でつまらないことかもしれません。
しかし、それによって行うセックスまでつまらないわけではないのです。
「計画を立てること」と「セックスをすること」は別に考えなければなりません。
タイミング法で旦那ができなくなる原因の一つは「計画的なセックスはプレイ自体も退屈なもの」という誤った認識が夫婦間で無意識に共有されていることなのです。
それがプレッシャーや義務感へとつながるのです。
自然発生的なセックスと計画的なセックスはどちらが満足できるか?
自然な流れでするセックスと計画的なセックスはどちらが良いのか調べたヨーク大学のカタリナ・コバチェビッチらの研究があります。
この研究では参加者を数週間に渡り追跡し性的活動について報告してもらっています。
報告された内容は「どのようにセックスを開始したか?」「どれくらい満足できたか?」などです。
自然発生的なセックスのほうが優れているわけではない
まず分かったこととして、多くの人は計画的なセックスよりも自然発生的なセックスのほうが満足感は高いはずだと考えていました。
しかし実際に最近のセックスについて評価すると、必ずしも自然発生的なセックスのほうが優れているわけではありませんでした。
人によっては「事前に計画することで期待感が高まってより興奮する」という人もいたのです。
計画が満足度を低下させるのではない
この研究からいえることはセックスの計画を立てたからといって、それがプレイの満足度を低下させるわけではないということです。
実際にセックスを開始すれば興奮して楽しめるということです。
満足できないのは勝手に「つまらないもの」「興奮しないもの」と思い込んでしまっているからなのです。
参考文献:Katarina Kovacevic, Eric Tu, et al. (2023). Is Spontaneous Sex Ideal? Beliefs and Perceptions of Spontaneous and Planned Sex and Sexual Satisfaction in Romantic Relationships.
旦那のプレッシャーを取り除く
ここまでの説明で分かる通り、タイミング法によるセックスがつまらないのは、夫婦間の誤った信念に依拠している可能性があります。
なのでまずはその誤った信念を変えましょう。
「特別なことを楽しむ日」という認識に変える
旦那に「せっかく日程が決まっているならそれを楽しもう」と提案すれば良いのです。
外で食事をしたり映画を見るといった他の予定と組み合わせても良いのです。
ちなみに恋愛映画を見た後に夫婦で登場人物の心情について話し合うと専門家のカップルセラピーを受けたのと同じくらいの良い効果があるという研究もあります。
コスプレしたり変わったプレイをする日と決めても良いです。(※コスプレは逆効果になることもあるので注意は必要です)
タイミング法によってセックスする日が「しなければならない日」という認識になっている旦那はプレッシャーを感じています。
なので「特別なことを楽しむ日」という認識にしてプレッシャーを感じにくくするだけでなく期待感を高めるのです。
そしてうまくいかなかったとしても、特別なことが出来たというプラス面に注目することも大切です。
自分たちに合った方法を選ぶことが基本
もちろんこれらの方法は人を選びます。
旦那が淡泊なタイプであれば性的に楽しもうとすることに嫌悪感を抱いたり、余計にプレッシャーを感じてしまうこともあります。
楽しむためのセックスと妊娠のためのセックスを分けて考えるほうが上手くいく夫婦もいます。
ですから自分たちに合った方法を選ぶことが基本ですが、「タイミング法でするセックスは退屈なもの」という思い込みだけは持たないほうが良いでしょう。