年齢を言い訳にする夫婦ほどセックスレスになりやすい

体力や気力の低下を感じたときに年齢を言い訳にしていないでしょうか?

もしそうなら余計に老けてしまいます。

そして性的な問題が生じやすくなり、セックスレスにつながることもあります。

「もう年だから…」と諦めてしまうとセックスへの欲求も低下

40代、50代を過ぎると、うまくいかない理由を年齢に求めがちです。

本の内容を理解し難くなったり、人の名前が出てこないとき「もう年だから…」と諦めてしまうこともあります。

頭のことだけではなく、体力の低下についても同様です。

そしてセックスについても「そういうことをする年齢ではない」などと考えてしまうのです。

しかし、年齢を言い訳にすること自体が、いかにも年寄りな人間にしてしまうのです。

そして性機能を低下させ、セックスへの欲求も低下するのです。

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年齢に対する固定観念が性機能を衰えさせる

自分の年齢に対する認識がセックスにも関係することが、マサリク大学のベロニカ・ゴシエコバらの調査からも分かっています。

この調査では50歳以上の男女897人に、年齢に対する固定観念と、性的問題やセックスに対する考えなどについてのアンケートを実施しました。

年齢に対する固定観念というのは例えば、「高齢者はもはや積極的な性生活をすべきではない」「年を取ったらセックスによって関係を強化する必要はない」といった考え方を持っているかどうかということです。

被験者の回答を分析したところ、こういった固定観念を持っていない人ほど、性的な問題を報告する可能性が低いことが分かりました。またセックスを大切なものと捉えている傾向もありました。

「病は気から」と言いますが、セックスに関しても、年だからできないという気持ちが勃起にし難さや濡れ難さといった性的な困難さにつながるのです。

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「もう年だから」と考えていると脳も老ける

人間の脳はいつも考えている通りに変化します。

頻繁に使っている神経細胞同士のつながりが強化されるからです。

「もう年だから」と考えていると脳はそちらに向かって変化していくのです。

すると何かしようとしたときでも、「この老体では難しいかも…」という無意識が生じ、本当にパフォーマンスが低下するのです。

そして「やっぱりダメだった」という悪循環に陥るのです。

セックスのようにメンタルの影響を受けやすい行為では特にそういったことになりやすいです。

確かに50歳からサッカーの日本代表入りを目指すのは難しいかもしれません。

しかし、50歳だろうと60歳だろうとセックスは難しいことではありません。

「もう年だから」という思考が難しくしているのです。

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年齢以外のことに原因があることも多い

セックスレスに限らず、年齢を言い訳にするのはもったいないことです。

自分では年齢のせいと思っていても全く違うことに原因があるケースもあります。

例えば仕事でも勉強でも集中力や記憶力が低下しているなら、ほとんどの人はスマホが原因です。

スマホを使っているせいで脳にダメージが蓄積しているのです。使用時間を徹底的に減らせば回復する可能性が高いです。

スマホに原因がなければ運動不足やストレスなどが考えられます。

世の中は年を取ったからできなくなることのほうが少ないのです。

竹内まりやの『人生の扉』の英語歌詞が教えてくれること

年を取ることを過度に恐れてしまう人もいます。

しかし、それは年を取ることで可能性が閉ざされるという誤った認識や、何歳はこうあるべきといった固定観念の悪影響でしかないと思います。

竹内まりやの『人生の扉』という曲があります。

歌詞の一部が次のような英語になっています。

I say it’s fun to be 20
You say it’s great to be 30
And they say it’s lovely to be 40
But I feel it’s nice to be 50

I say it’s fine to be 60
You say it’s alright to be 70
And they say still good to be 80
But I’ll maybe live over 90

竹内まりや『人生の扉』

前半部分は「私は20歳になるって楽しいと思うの、あなたは30歳が素晴らしいと言うし、みんなは40歳も愛おしいと言う。でも私は50歳も良いと思ってるの」といったニュアンスです。

後半部分は「私は60歳って素敵だと思うの、あなたは70歳もオーライって言うし、みんなは80歳も良いものって言う。私は90歳過ぎても(楽しく)生きてる気がしてるけどね」といったニュアンスだと思います。

年を重ねるごとに、新しい人生の扉が開いて、どんな年でも素敵なのだから、一日一日を大切に生きていこうと歌っているのです。

邦楽を聴いているときに日本語の歌詞の一部に英語のフレーズが入っていると違和感を持ってしまうことが多いのですが、この曲はむしろ英語であることが重要に感じます。

英語にすることで意味を様々に解釈する余地が生まれているのです。

例えば「fine」には「素敵、元気」といった意味があります。

素敵な60歳もいれば、元気な60歳もいます。

人それぞれに合った良い年の取り方があるということなのです。

参考文献
・Veronika Gocieková, Andrea Stašek, Anna Ševčíková & Gabriela Gore-Gorszewska (2024) The Role of Ageist Sexual Stereotypes in the Network of Sexual Difficulties, Sex and Relationship Satisfaction Among Adults Aged 50+, The Journal of Sex Research.
・竹内まりや. (2007). 人生の扉.

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