なぜセックスをしないの?と夫に聞いても正直な気持ちを教えてくれないこともあります。
本音を伝えることで妻を傷つけてしまうと考え「疲れているから」などと言って誤魔化すのです。
しかし夫が拒否する理由として疲労が本当の理由であることは少ないです。
では夫はどのような心理によってセックスレスに陥っているのでしょうか?
【参考】セックスレスの解消法
妻に性的な魅力を感じなくなった
疾患などがない場合に夫がセックスを拒否する理由として多いのは妻に性的な魅力を感じなくなってしまったというものです。
求められなくなったことで愛情がなくなったと勘違いしてしまう女性もいますが、結婚したらセックスレスに向かうのが自然な流れなのです。
魅力を感じなくなる原因としては新鮮さや危機感が失われることが考えられます。オルブライト大学の実験でも男性が女性に新鮮さを求めることが分かっています。
妻といつも一緒にいて同じようなセックスをしていると新鮮さが失われてしまい魅力を感じなくなります。
また結婚によって性欲を司る男性ホルモンの分泌が減少するのもその理由と考えられます。
詳しくは「旦那が求めてこない理由として最も多いもの」の記事を確認してください。
回避型の愛着スタイルを持っている
愛着スタイルとは人間が他者とコミュニケーションをする際の型となるものです。
子供時代に親との関係によって形成されるものですが、大人になった後の対人関係にも影響します。
全体の約6割は安定した愛着スタイルを持っているとされますが、残りは不安定な愛着スタイルを持っています。
愛着の問題の中で、男性に多いのが回避型の愛着スタイルです。相手と親密になることを恐れ距離を置くのです。妻や彼女に対してもです。
このようなコミュニケーションの不和が親密な関係を築く障害となり、セックスレスにつながることがあります。
また回避型の人間は性的に覚醒しにくいという研究もあります。
マドンナ・ホア・コンプレックス
結婚するなら清楚な女性が良いけれどセックスするならケバい女性のほうが興奮するという男性がいます。
このような心理を「マドンナ・ホア・コンプレックス(聖母か娼婦かの葛藤)」といいます。
夫がこの心理を持っている場合、妻のことが大切すぎて性の対象として見られなくなることがあります。
テストステロン値の低下
夫の性欲そのものが加齢によって低下していることでセックスレスになっていることもあります。
男性の性欲を高めるのはテストステロンという男性ホルモンです。テストステロンは体内で分泌されますがその量は年齢が上がるとともに減っていきます。
ノースカロライナ大学の研究によると30歳を超えたあたりから毎年0.4%から2%ずつテストステロン値が低下していくことが分かっています。
また結婚をしている男性のほうが独身の男性よりもテストステロンが減るスピードが早いことも分かっています。
子供が欲しいから
矛盾するようですが子供が欲しいと思っている男性のほうがセックスをしたいという欲求が低いという研究があります。
子供ができることで責任が増えたり生活習慣が変化することへの無意識の恐れが妻とのセックスを拒否している可能性があります。
夫も子供を欲しがっているのにセックスレスになっているという人は将来の不安などがないかきちんと話し合ったほうが良いかもしれません。
妻を奪われる心配がなくなった
妻が他の男に奪われることはないと安心することもセックスレスにつながることがあります。
オークランド大学の調査でも妻が男友達と過ごす時間が長い夫ほどセックスに対する欲求が強いことが分かっています。
これは夫の中に「妻を奪われるかもしれない」という心理が芽生えているからと考えられます。
逆にそういった心配がないと興奮しにくくなるともいえます。
妻で勃起しないのはお金の心配があるから?
結婚後に妻に年収を抜かされた男性はバイアグラを使う可能性が高くなるという調査結果があります。
これは「男は稼いでナンボ」という心理が強すぎるため、妻より低年収になったことで自分の男性としての価値がなくなってしまったように感じ、それが性機能にも悪影響を与えてしまうためと考えられます。
また常にお金の心配をしている男性は、セックスをするときでさえ頭の片隅に不安が浮かぶため楽しむことができません。
それがやがて性欲低下につながりセックスレスを招くこともあります。
セックス以外の方法で快感を得ることに慣れてしまった
セックスをすると脳内の報酬系が活性化され興奮や快感を覚えます。しかし他の手軽な方法で報酬系を活性化することに慣れてしまうとセックスに対する欲求が低下することがあります。
イタリアの大学の研究でもゲームをする人はしない人と比べて性欲が低いということが分かっています。ゲームから得られる快感で十分という心理になっている可能性があるのです。
またゲームの刺激が強すぎてそれに慣れるとセックスの刺激に魅力を感じなくなってしまうこともあります。
ゲームに限らず夫が何らかの気軽に快感を得られる方法を持っていることがセックスレスに陥らせているのかもしれません。
賢者タイムに求められたせいで妻とのセックスが面倒になっている
男性がセックスで射精した後の急激に興奮が治まった状態を「賢者タイム」といいます。心身ともに疲れ果てグッタリとしている状態です。
この状態のときに妻から2回戦を求められたり、そうでなくとも愛撫や愛情表現を求められるとかなり疲れます。
そしてそれが何度も繰り返されると夫の脳に「妻とのセックスは面倒なもの」という認識が刷り込まれ億劫になってしまうのです。
挿入自体は嫌でないけれどその後のケアやシャワーを浴び直すのが面倒なのでセックスへのモチベーションが上がらないという心理の男性は少なくありません。
身体的なコンプレックスを抱えている
体に対する自信とセックスの頻度は相関するといわれています。
つまり身体的なコンプレックスを抱えているとそれがセックスレスにつながる可能性があるのです。
自分のペニスに満足している男性は4割ほどしかいないという調査もあります。
妻から体型をイジられることがコンプレックスを強めることもあります。
男らしさを求められすぎている
「男はこうあるべき」という古臭い価値観を「有害な男らしさ(Toxic Masculinity)」といいます。
男はパワーがなければならない、お金を稼がなければならない、といった考え方が該当します。
このような有害な男らしさを求められることで、それを達成できていないときに劣等感を持ちやすくなります。
そして自分の男らしさが脅かされたと感じたとき、男性は性機能に悪影響が出ることが分かっているのです。
あなたは夫に「しっかりしてよ、男でしょ」などと言って余計なプレッシャーをかけていないでしょうか?
家事をやりすぎている
夫が家事をしすぎていることがセックスレスにつながることがあります。
女性の場合は平等に家事を分担して関係に満足している人のほうが性欲が高まりやすいという研究があります。
しかし、男性の場合は必ずしもそうなりません。
「男が家事をするなんて女々しい」という価値観が心のどこかにあると男らしさが失われた感覚となり、セックスへのモチベーションが下がるのです。
詳しくは「旦那が家事をしない方がレスにならない?」を参考にしてください。
妊活がプレッシャーになっている
妊活中のタイミング法がプレッシャーとなりセックスできないということもあります。
スケジュールを決めると楽しめないどころか勃起しなくなることもあります。
それがトラウマとなって余計に苦手意識を持ってしまうのです。
拒否ではないが夫が誘ってこない場合
夫が拒否しているわけではないけれど誘ってくることもないというパターンもあると思います。
この場合には妻であるあなたがそれほどセックスをしたがっていないだろうという勘違いをしている可能性もあります。
通常、男性は「相手はセックスしたいはずだ」とプラスに勘違いする傾向を持っています。これを性的過大バイアスといいます。
しかし結婚をすると「妻はセックスしたくないはずだ」というマイナスの勘違いをする傾向に変わりやすいのです。こちらは性的過少バイアスといいます。
このようは心理によって誘っていない可能があります。