セックスがストレス発散になる人とならない人の違い

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セックスとストレスの関係は一筋縄ではいかないようです。

一般的にはストレスが性欲を抑制するとされていますが、実際には個人差があります。

そしてセックスによってストレスが発散できるかどうかも人によって違います。

ストレスを感じるとセックスしたくなるのか?

そもそもの疑問としてストレスを感じた時にセックスしたいと思うのでしょうか?

ストレスによって分泌されるコルチゾールは性欲に関連するテストステロンの働きを抑制する可能性が指摘されています。

ですからストレスの掛かった状態ではセックスへのモチベーションが低くなるはずです。

しかしストレスと性に関する研究の結果はかなり複雑です。というより人によって違うとしかいえないようなものが多いです。

良い影響を受ける人もいれば悪い影響を受ける人もいるのです。

例えばストレスを感じた時に性欲が増す人もいれば減る人もいます。

性機能(男性の勃起や女性の潤滑)についても高まることもあれば低くなることもあるのです。

ストレス状態は生命の危機でもありますから、「せめて最後に子孫を残したい」という欲求が出て、性欲が高まるという進化論的な仮説もあります。

いくつかの研究を確認した限りでは、ストレスが性行為にマイナスの影響となる人のほうが若干多いように思えますが、ほとんど変わらない気がします。

あなたがストレスを感じたときに、セックスへの欲求が強くなろうと弱くなろうと、おかしなことではありませんから気にしないでください。

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セックスはストレス発散に効果的なのか?

セックスはストレス発散になるのでしょうか?

それを調べたライマン大学のツァチ・アイン・ドール博士らの研究があります。

この研究では19歳から39歳までの75人の男女に日記をつけてもらいました。

内容は仕事のトラブルや車の故障といったストレスを引き起こす出来事がどれくらいあったかと、その時のストレスの度合いについてです。

また、セックスをしたかどうかと、それによってストレスの程度がどうなったかも記録しました。

ストレスが発散できた人の特徴

これらの内容を分析したところ、まず分かったのはストレスを感じるとセックスをする可能性が高まるということです。

この傾向は男性ほど強かったです。女性の場合はそもそもセックスが嫌いという人の割合も高いことがこのような結果になった一つの要因と考えられます。

また、セックスをした翌日はストレスのレベルが下がっていることも分かりました。

つまりセックスがストレス発散につながったということです。

ただし、この効果が出たのは二人の関係に満足している人たちだけでした。

関係に不満を抱えている人はセックスをしてもストレスが軽減することはなかったのです。

まずはお互いの親密度を高めることが大切

以上の結果から分かる通り、セックスがストレス発散につながるかどうかは、どんな関係の相手とするかが重要ということです。

他の調査ですが、日常生活の悩みが増えると、結婚生活に満足している人たちほど夫婦生活の頻度が増えるという結果もあります。

またお互いが不満ばかり持っているカップルは愛情が冷めやすくなるだけでなく、性機能障害のリスクまで高まることが分かっています。

セックスをストレス発散に役立てたければ、まずはお互いの親密度を高めることが大切です。

ストレスの種類によって発散方法を変える

ストレスの発散方法はその原因に合わせて変えると良いといわれます。

動的なストレスは穏やかに解消し、静的なストレスはアクティブに解消するのが効果が高いようです。

つまり、体を動かしすぎて肉体的に疲労しているなら温泉やマッサージでゆっくりし、デスクワークなどで脳を使い過ぎたならスポーツなどで汗を流すと良いということです。

セックスはどちらかというと、アクティブな解消法といえそうです。

それとメンフィス大学のレイチェル・E・グッドマンらの研究では、セックスでもオナニーでも楽しみながらやると、仕事のストレスから回復するのに役立つことも分かっています。

ストレスを溜めないためにも楽しい性活を送りましょう。

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参考文献
・Tsachi Ein-Dor and Gilad Hirschberger. (2012). Sexual healing: Daily diary evidence that sex relieves stress for men and women in satisfying relationships.
・Rachel E Goodman, Megan J Snoeyink, Larry R Martinez. (2022). Conceptualizing Sexual Pleasure at Home as a Work-Related Stress Recovery Activity.