恋愛依存症の女性の中にはセックスの経験人数が100人を超えているという人もいます。
一人の男性にひたすら依存する人もいればこのように複数の男性と関係を持つ人もいるのです。
セックスに依存している彼女たちが特別に性欲が強いというわけでもありません。
それよりも寂しさを埋めたいとか自分の価値を低く見積もっているなどの原因が多いです。
姉と妹でセックスの経験人数が違う理由
セックスに依存している女性が相談に来るとよく「生まれつきの行動習慣だと思う」「性欲が強いから」と言います。
つまりセックスの経験が多かったり性行為に依存しているのは元々の遺伝によるものと考えているのです。「母親も性的にだらしなかった」という人もいます。
しかしセックスそのものが好きというよりも行為そのものに依存している状態の女性に限ってはどちらかといえば環境による影響の方が大きいと個人的には思っています。
そしてそれを裏づける調査をペンシルバニア州立大学が行っています。
父親の性格と本人の過去のセックス経験を調査
この調査では4歳以上離れた姉妹でなおかつ妹が14歳になる前に父親が離婚や別居でいなくなったペアを被験者として募集しました。
つまり姉のほうが父親と暮らした期間が長い状態の姉妹ということです。
ここに何らかの有意差が出ればそれは遺伝の影響ではなく育てられ方の影響と考えることができます。
まず姉妹は父親について温かい人だったか、酷い人だったか、自殺未遂や薬物乱用はあったかなどについて評価を行いました。
そして男性に対するパートナーとしての期待と親としての期待についても評価しました。
それから過去1年間のセックスの経験人数についても回答しています。
問題のある父親に育てられると経験人数が多くなる
その結果、問題のある父親に育てられた姉のほうは経験人数が多く、男性への期待も低いことが分かりました。(男性が自分を大切にしてくれることへの期待の低さはワンナイトラブや短期のセフレ関係につながりやすいとも言われています)
一緒に過ごした時間が短い妹については父親の態度との関連はありませんでした。
母親についての評価も行いましたがそちらは経験人数と男性への期待に姉妹ともに関連がありませんでした。
(※ただし、別の研究では母親の性的奔放さが娘の恋愛や性生活に影響するという研究もあります。)
インプリンティング(刷り込み)がセックスへの態度に影響する
セックスに対する態度と男性への期待は環境によるものだということが理解いただけたでしょうか?
このタイプの依存症の人は父親から大切にされなかったことによって愛情不足を感じているのです。
それにより一時的にでも愛情を感じることのできる手段としてセックスを選んでいるのです。
自分の価値を低く見積もっているため簡単に体を許してしまうともいえます。
そして大切に扱われなかったとしてもそれを当然のこととして受け入れるのです。
また男性に期待しないのはダメな父親を見ていたせいでそこが基準になってしまっているからです。
女性が始めて出会う異性は父親ですから自然なことです。
ダメな相手ならそれが普通と考え、普通の相手ならとても良く見えてしまうのです。
セックスに依存している女性はインプリンティング(刷り込み)によって後天的に身についた感覚を生まれつきのものと勘違いしています。
生まれつきそういう性格だから治らないと諦める必要はありません。