セックスの時に膣の奥まで挿入する男性は多いです。
サイズにもよりますが、女性からすると痛みを感じてしまうこともあります。
なぜ男性は奥深くまで入れるのでしょうか?
それは根元まで入れるのが当然のことと思っているからです。理由の大半はこれで説明がつきます。
また、エッチな動画で女優さんが「奥が気持ちいい」と言っているのを真に受けている可能性もあります。(当然ですが奥が気持ち良いかどうかは個人差があります)
こういった理由の他に、浮気の疑いと女性の性的魅力の影響が考えられます。
なぜ男性器はあの形状なのか?
男性器の形状を思い出してほしいのですが、陰茎(棒)の先に亀頭が傘のように被さって、段差ができていますね。
この段差が何のためにあるかというと、他の男性の精子を掻き出すためという説があります。
心理学者のゴードン・ギャラップ博士らが、男性器と女性器の模型を使って検証したところ、本当に掻き出せることが分かっています。
しかも、奥まで入れるほどに掻き出せる量が増えるのです。75%まで挿入したときより、100%挿入したときのほうが量が多いのです。
逆に50%以下しか挿入しないと掻き出すことはできません。
動物のオスにとって遺伝的つながりのない子孫にリソースを割くことは大きな損失となります。
そのため、パートナーのメスの膣内に他のオスの精子が存在しないようにします。
なので、浮気の疑いがあるときは深く挿入するということです。
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浮気後のセックスは深く速くなる
さきほどのギャラップ博士らが浮気とセックスについて行った調査があります。
300人の男女を対象に、パートナーの浮気が発覚した後にセックスをしたかと、そのとき何か変化があったかを聞き取ったものです。
それによると、浮気後にセックスをした人の半数が、違いを感じたと答えています。
具体的には、より深く挿入し、ピストンのスピードも速くなっていたのです。
やはり浮気は男性の危機感を煽り、セックスの方法を変えるということです。
実際に浮気をされなくとも、その疑いを持つだけでもセックスは変化します。
今回の調査では久々に会ったカップルも、いつもより奥まで挿入することが分かっているのです。
カップルの会えない期間が長くなることは、それだけ浮気のリスクが高まるということなので、無意識に「他の精子が入っているのでは」と疑ってしまうということです。
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性的魅力が高い女性には奥まで挿入したがる
毎日のようにセックスしているけれど、いつも奥まで挿入しているというカップルもいると思います。
その場合はあなたが魅力的なのかもしれません。
オークランド大学の研究者らが、男性に自分のパートナーを評価させ、それがセックスにどう影響するか調べています。
パートナーの評価とは、どれだけ性的に魅力か、他の男性から見てどうか、といったことです。
同時にセックスのやり方についても確認しました。
その結果、パートナーの女性を魅力的と思っている男性は、奥まで挿入する傾向がありました。また突く回数も多いことも分かりました。
女性が魅力的だと他の男性に取られる心配をしがちになることなどが理由と考えられます。
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浮気を疑ったときの「メイトリテンション(Mate Retention)」
パートナーの浮気を認識すると、別れる人もいれば、関係を維持するための努力をする人もいます。
このような維持行動を「メイトリテンション(Mate Retention)」といいます。
メイトリテンションにはポジティブなものとネガティブなものがあります。
ポジティブなものは、プレゼントをしたり優しくしたりすることです。
ネガティブなものは相手のスマホを勝手に見たり、居場所を確認するために連絡をしたりすることです。
さきほどのオークランド大学の調査では、不倫を疑った男性はネガティブなメイトリテンションをしがちということも分かっています。
彼氏や旦那が、やたらと連絡するようになったり、セックスの仕方を変えてきたら、あなたの浮気を疑っているのかもしれません。
<参考文献>
・Gavin Vance, Virgil Zeigler-Hill and Todd K. Shackelford. (2023). Sperm Competition Risk: The Connections That Partner Attractiveness and Infidelity Risk Have with Mate Retention Behaviors and Semen-Displacing Behaviors.
・Gordon G. Gallup Jr, Rebecca L. Burch, et al. (2003). The human penis as a semen displacement device.