レスを解消するためのアイテムについて考えてみましょう。
これはエッチなグッズを使えということではありません。
男女平等の世の中に相応しくないのですが、文化的にその性別のモノと期待されたものを使うということです。
大人のオモチャは完全なレス状態の解消には使えない
レス解消のアイテムとして大人のオモチャがおすすめされることが多いです。
普段使わないカップルにとっては新鮮さが加わりマンネリ解消になるでしょう。
大人のオモチャをセックスでも使う男女は性機能が高いことも分かっています。イキにくい女性のトレーニングにも使えます。
しかし、これらのアイテムは完全なレス状態では使用する機会がありません。
突然「オモチャでも使う?」と言ったらパートナーは面食らうでしょう。
なので、あからさまではない、アイテムを活用する必要があります。
レス解消のためのアイテム
レス状態でセックスについての話題も出せないときに、解消のアイテムとして有効なのは、文化的にその性別のモノと期待されているものです。
例えばハイヒールは女性側のそれに該当します。
少なくとも日本では多くの人が女性が身に着けるものという認識を持っています。
ハイヒール自体に性別はありませんので、ジャングルの奥地に住む人々がそれを見ても女性を感じることはないでしょう。
しかし、日本では長年に渡り多くの女性が身に着け続けたことで、女性のものという認識が社会に出来ました。
文化的な期待が形成されたということです。
そして、私たちは文化的にその性別のものと期待されたものを身に着けた異性を肯定的に評価します。
それが好意や性的興奮につながることもあります。
異性のものとされた、アイテムそのものがふとした瞬間の性欲のスイッチとなることもあります。
アイテムによって異性なのだと意識させる機会を作ることが大切
文化的に異性のものと期待されたものの中で、何を高く評価するかには個人差があります。
女性のものとしてはハイヒールの他にもスカートやフワッとした生地のシャツなど様々なものが候補として考えられます。(エロい服装は飽きられるのが早いので注意)
これらのアイテムを毎日のように身に着けるのは大変ですし、その必要はありません。
時々、身に着けてパートナーに異性なのだと意識させる機会を作れば良いのです。
逆にそういった機会が全くないと、異性として意識し、興奮するきっかけも失われますから、余計にレスが加速するでしょう。
また、職場などで他の異性がそういったアイテムを身に着けるのを見た時、意識がそちらに向かってしまうリスクもあります。
文化的な期待は行動に対しても持たれる
文化的な期待はアイテムだけではなく、行動に対しても持つものです。
例えば重たいものを持ち上げるのは、男性に期待される行動です。
問いかけに対する優しい反応は女性に期待される行動です。
そういった行動を見ることでも異性としての意識や性的興奮につながることはあります。
要するに「男らしさ」「女らしさ」を感じることが大事なのです。というと男女平等の今の時代には好ましくない考え方なのですが…
レスの解消という視点で見た場合には「らしさ」を感じることは必要なのです。
政治的に正しいとされることが、必ずしも生物学的に正しいとは限らないからです。
無意識のジェンダー・バイアスを変えるのは難しい
もちろん家庭のことを分担するのは大切です。
家事を多く負担している女性ほど性欲が低いという研究もあります。(参考:親子みたいな夫婦になると女性の性欲が低下する理由)
一方で旦那が家事を多くする夫婦はセックスの回数が少ないという研究もあります。(参考:旦那が家事をしない方がレスにならない?)
これは男性に「家事なんかする男は女々しい」というバイアスがあることが原因と考えられます。
ですからこういったジェンダーバイアスを取り除くことが大切なのですが、無意識のバイアスを変えるのは難しいものです。
スカートは女性のものではないと無意識レベルで認識しろと言われても、現状の日本の文化の中でそれが出来る人は少ないでしょう。
レスを解消したいのであれば、文化の中でそれぞれの性別の「らしさ」とされるものを意識させることは必要だと思います。
参考文献:Birnbaum, G. E., Ein-Dor, T., Reis, H. T., & Segal, N. (2014). Why Do Men Prefer Nice Women? Gender Typicality Mediates the Effect of Responsiveness on Perceived Attractiveness in Initial Acquaintanceships. Personality and Social Psychology Bulletin, 40(10), 1341-1353.