同じ異性に対して自動的にムラムラしていられる期間は限られています。
ですから付き合いの長くなったカップル間の性欲は自然と落ちていくものです。
そして次第にセックスの回数も減り、気がついたらレス状態になっていたということもあります。
このような状況に陥らないためには意図的にパートナーに対する性欲を増進する努力が必要となります。
その一つの方法として相手とのエッチなイメージを使う方法があります。
男性にも女性にも効果的なテクニックです。
相手の写真を見ながらオナニーしたら興奮が復活するか
セックスレスのカウンセリングをしていると、「相手の写真を見ながらオナニーしたら興奮が復活しますか?」と聞かれることがあります。
特に男性からこういった質問をされる機会が多いです。
カップル間の性欲の強さに差が出始め、相手はしたがっているけれど、自分はその気になれないとき、こっそりとできる方法として、写真でのオナニーを考える人が多いです。
では実際にどうなのかというと、効果的なこともあります。
しかし、人によって性癖は異なりますから、興奮する方法も変わってきます。(後述)
パートナーの写真を使うのであれば、オナニーをしなくとも、エロいイメージと組み合わせることで、性欲を高めることができます。
カップル間の性欲を亢進させるためにイメージすること
パートナーの写真を見るときにどんなことを考えれば性欲が亢進するのか調べた、ミズーリ大学のローリ・デイビスの実験があります。
この実験では恋人との交際期間が2年以上ある男女が集められました。
そして次の4つのタスクを行う毎にパートナーの写真が提示されました。
- パートナーの良い面を考える
- 性欲は時間の経過とともに低下することを信じる
- パートナーとの性的なことを想像する
- 記号を眺めるだけ(比較用の対照条件)
タスクと写真の提示が終了する度に、参加者はその時の性欲や感情について評価しました。
それらのデータを解析したところ、パートナーとの性的なことを想像したときに、相手への性欲と情熱度が高まることが分かりました。
性的な想像とは具体的には、挿入や手淫、口淫、身体へのキスなどの他、セックス中にパートナーが言いそうな卑猥なセリフです。
これから試してみたいプレイやシチュエーションも含まれます。
こういったことを想像した後でパートナーの写真を見ると、性欲が高まるのです。
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顔写真や裸の写真よりも性欲を高めるもの
もちろん想像だけではなく、実際にオナニーをすることで、カップル間の性欲が復活することもあります。
相手に対する性欲が落ちていたら写真を見てオナニーする気にならないでしょ?と思うかもしれません。
しかし、セックスよりオナニーの方が手軽ですから、できる人は案外います。
出来ないと思っていた人でも、写真を工夫することで、できるようになる人もいます。
例えば顔写真や裸の写真では無理だったけれど、顔が写っていない首から下の水着姿の写真をスマホに入れておいて時々、見ていたら興奮するようになったという人もいるのです。
顔や肌が写っている写真というのはリスクがあります。それを何度も見ることで飽きてしまい余計に興奮しなくなってしまうからです。またスマホに保存しておくと流出のリスクもあります。
パートナーの写真でオナニーをして性欲を復活させようとするときは、様々なリスクを考慮したうえで行いましょう。逆効果となることもあるのです。
そして毎度お伝えしていることですが、まず行うべきは自己分化です。(参考:セックスレス夫婦が距離を置くための「自己分化」の方法)
適度な他者感がなければ興奮はしにくいのです。これは家族の写真を見て興奮できないことからも分かると思います。
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相手が自分の写真でオナニーしていても責めてはいけない
余談ですが、相手のことが好き過ぎて会えないときでも写真を見ながらオナニーするという人もいます。
仮にあなたのパートナーがそうしていても、批判したり怒ったりするのはやめましょう。
性的な事柄についてパートナーから責められると恥や罪悪感が生じ、性欲がガタ落ちしてしまいます。プレッシャーによって性機能が低下する恐れもあります。
また、あなたを性的な目で見ると怒られると脳が学習てしまいます。
すると「性的な目で見てはいけない」と考え始めて、あなたに興奮しなくなってしまうのです。
この状態から復活するのは容易ではありませんから気をつけましょう。
☑︎セックスレスのカップルは別れる前に試せ!心に「Otherness」を持つ
参考文献:Lauri L. Davis. (2020). Up-regulation of Sexual Desire in Long-term Relationships: Selfreport and Electrophysiological Data.