レス状態だったり、回数がかなり減っているのなら、挿入しないセックスを取り入れましょう。
それによって挿入とオーガズムのあるセックスの頻度も復活しやすくなります。
セックスに対する完璧主義の危険性
「セックスは挿入とオーガズムがあってこそ完成するもの」という認識を持っている人は多いです。
女性がイカなかったとしても、最低でも男性の射精がないと、中途半端に終わった、失敗したと思ってしまうのです。
そしてそのようなパターンが続くと、自分たちのセックスはうまくいっていないと評価します。
こういった完璧主義は二人の性生活に悪影響を及ぼします。
今は問題が表面化していなくとも、時間の経過や生活環境の変化によってセックスレスになってしまうことがあります。
強い性欲がないとセックスしようと思わない状況
セックスレスになっているカップルは少なくともどちらかが面倒臭さを感じていることが多いです。
30分程度で終わるとしても、手間が掛かり、体力と気力が消耗すると考えています。
こうなってしまう原因はさきほど説明したセックスに対する完璧主義です。
自分がそうでなくとも、パートナーが丁寧に前戯して、挿入して、イカなければならないと思っているとそれが伝わります。
そして、「セックスするからにはきちんとしなければ」とプレッシャーを感じてしまうのです。
この状況が続くと、かなり強い性欲が沸いているときでなければセックスしようとしなくなります。
ちょっとイチャつきたいと思ったくらいでは控えてしまうのです。
例えるならケーキを1ピース食べたいだけなのに、ホール全てを食べないと罰金を取ると言われているような状況です。
挿入しないセックスを取り入れると常にハードルが下がった状態になる
セックスに対して面倒なイメージを持たないためには挿入しないセックスを取り入れることが有効です。
そうすることで挿入とオーガズムを伴うセックスを継続することにもつながります。
勉強も仕事もやり始めるまでの心理的ハードルが最も高いものです。
一度取り掛かってしまえば作業興奮が生じますから長く集中できます。
熱々な時期を過ぎたカップルのセックスもこれと同じなのです。
乗り気でなかったとしてもプレイに突入すれば最後までできるのです。
気軽にプレイに入れる精神状態でいるためには、挿入しないセックスを定期的に取り入れることです。
裸で抱き合うだけで終わっても大丈夫と分かっていれば、乗り気でない時でもプレイを始めるハードルは下がるのです。
抱き合うだけのつもりが途中で最後までしたい気分に変わることもあります。
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性的な柔軟性が高いと満足度も高い
挿入しないセックスについては幅広く考えましょう。
裸で抱き合うことの他に、お互いの感じやすいパーツを愛撫したり、キスをしたりするだけでもかまいません。
服を着たまま性的な触れ合いをするのでも良いのです。
こういったプレイでもお互いの性愛を感じ取れる人は性的な柔軟性が高いといえます。
ブリティッシュ・コロンビア大学のカトリーナ・ブシャール博士らが74組のカップルを対象に性的な柔軟性を調べた研究があります。
それによると性的な行為をどういった流れとして捉えるかについての柔軟性が高くなるほど、性的満足度も高まることが分かっています。
分かりやすくいうなら、性的な気持ちを持って接する行為は挿入がなくてもセックスだよね、と考えられるカップルは性的にも幸せということです。
「する」か「しない」かの間に選択肢を増やす
完璧主義なセックスは「する」か「しない」かの二者択一です。
挿入しないセックスを取り入れることは、その間に複数の選択肢を追加するということです。
これによって、そのときの二人のコンディションに合った性的コミュニケーションが可能になります。
挿入しないセックスを認めないと、最後までイカなかったときに「性的に拒絶された」と感じてしまうことがあります。
そして惨めな気持ちになります。それが雰囲気に出ますから余計に性的魅力が落ちて益々しなくなってしまいます。
ぜひセックスに対して柔軟な価値観を持ってください。
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参考文献:Katrina N Bouchard, Marcus Cormier, Jackie S Huberman, Natalie O Rosen, Sexual script flexibility and sexual well-being in long-term couples: a dyadic longitudinal study, The Journal of Sexual Medicine, Volume 20, Issue 7, July 2023, Pages 945–954.