ずっと仲良し夫婦でいるためには性的コミュニケーションの質を高めること

ずっと仲良し夫婦でいるためには、セックスの回数だけではなく、性的コミュニケーションの質にもこだわらなければなりません。

「性」についてしっかりと話しをする必要があります。

きちんとした性的コミュニケーションを取り続けることで夫婦関係の満足度は高まります。

また絆が強まることで、危機的状況に陥ったときでも協力しながら二人で最適な解決策を導き出すことができます。

セックスの回数だけを維持していても、絆は強まりませんから、マンネリしたとき関係に亀裂が入ってしまうリスクがあります。

セックスの回数はやがて減るもの

「性」は親密な男女関係において大切な要素です。

ポジティブな性生活を送ることで双方の幸福感や生活の満足度が高まります。

性的に満足しているというとき、多くの人が回数のことを考えます。

確かによほど下手な相手でなければ、定期的にセックスしていれば満足でしょう。

しかし、ほとんどの夫婦は長期の関係において、最初ほどの頻度ではしなくなります。数年でレスとなる夫婦も多いです。

こうなってしまうと性的満足度は低下します。

そのようなときでも、性的コミュニケーションが取れていれば復活する可能性が高いのです。

性的コミュニケーションの質はセックスだけではなく、日常の夫婦関係の満足度にも影響を与えます。

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関係の満足度を高めるのは性的コミュニケーションだけ

セックスの回数と性的コミュニケーションがカップルの満足度にどう影響するか調べた、ルーベン・カトリック大学のリック・ロエルズ博士らの研究があります。

この研究では、同棲中か週4日以上会っている条件に該当する126組のカップルが集められ、それぞれのセックスの頻度や性的コミュニケーションについてのアンケートに回答しました。

そこから分かったこととして、セックスの回数も性的コミュニケーションも、カップルの性的満足度を高めるということです。

しかし、関係の満足度を高めてくれるのは、性的コミュニケーションだけでした。

どれだけセックスをしても、それだけでは関係に対する満足感は得られないということです。

ちなみに今回の実験参加者の平均年齢は約23歳です。そして平均交際期間は1.9年です。

このような興奮だけでセックスができるであろう条件の人たちであっても、性的コミュニケーションが必要ということなのです。

性的コミュニケーションとは何をすることか

性的コミュニケーションの基本、自分の希望を伝えること、相手の希望を聞くことです。

相手が性的な事柄を開示しやすい態度でいることも含まれます。

また、エッチの誘いを断るときも、相手を傷つけないように配慮することも大事です。

身体機能の問題を除けば、性欲を低下させる大きな要因は心理的なものに集約されます。

性的コミュニケーションが取れないと、ネガティブな気持ちになり、性欲も低下する恐れがあります。

性的コミュニケーションの質が低いと性欲も低下する

女性の中には、男性の性欲が単純なものと勘違いしている人もいます。

エロい刺激があればヤレると思っている人も多いですが、女性が思っている以上に男性の性欲は精神面の影響を受けるのです。

例えば仕事でクビになるのではないか?という心配をしているだけで、性欲が低下するリスクは50%以上も高まることが分かっています。

こういったストレスが掛かっていてセックスに乗り気ではないとき、理解してあげるのも、性的コミュニケーションの質を高めることといえます。

理解してもらえれば、やがて復活する可能性も高いのです。

反対に、「なんでしないの!?」と怒られればさらにメンタルが悪化しますから余計に性欲が低下するのです。

ジェンダーバイアスに囚われないことも必要

性的コミュニケーションの質を高めるためには、ジェンダーバイアスに囚われないことも必要です。

男性は性的に強く、女性は貞淑でなければならないという性的二重基準が存在します。

それがプレッシャーになることもあるのです。

男性が消極的だからと「男のくせに」と言ってはいけないですし、女性が積極的だからと「女のくせに」と言ってはいけないのです。

こういったジェンダーバイアスによるプレッシャーも性欲の低下につながります。

ずっと仲良し夫婦でいるために

性的コミュニケーションの質を高めておくことで、どちらかに性的なトラブルが生じたときでも、気軽に相談できますし、復活への道のりもみえやすいです。

それだけではなく、普段から幸せな気持ちで過ごすことができるのです。

いつまでも夫婦が仲良しでいるためにも、性的コミュニケーションを取り続けましょう。

※それまで全く性的コミュニケーションがなかった状態でセックスレスになってしまったときはいきなり話し合うのは危険ですからやめましょう。(参考:セックスレスの話し合いは無駄どころか逆効果!それでも向き合いたい人のためのステップ

<参考文献>
・Rick Roels and Erick Janssen. (2020). Sexual and Relationship Satisfaction in Young, Heterosexual Couples: The Role of Sexual Frequency and Sexual Communication.
・Domenighetti G, Tomada A, Marazzi A, Abazi O, Quaglia J. Impact of job insecurity on sexual desire: an exploratory analysis. Swiss Med Wkly. 2009 Aug 22;139(33-34):486-92.

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