子育て中の夫婦生活を減らさないための考え方

子育て中は夫婦生活の頻度が減ったりします。完全なレスになることもあります。

「子供ができたらそんなものかな…」と思うかもしれませんが、どうやらその考えは良くなさそうです。

子供が生まれた後でも夫婦生活を続けるために、妻と夫の両方が持つべき価値観があります。

それは「母親と女性は両立する」というものです。

母親になると「女性」でいられなくなる理由

女性は子供が生まれると母親になります。そして性的な意味での「女性」を実感しにくくなることがあります。

目の前に子供がいることで保護したい気持ちが強まり、セックスの優先順位が下がることが要因の一つです。

また自分の体に対し授乳など子育てのためのものという認識が強まり、セックスすることに罪悪感を持ってしまうこともあります。

さらに日本では母親が少しでも色気のあるファッションをすると「子供がいるのに…」と否定的に見られることもあります。

母親になると、性に積極的であり続けることが難しい環境が揃ってしまうともいえます。

しかし、こういった「常に母親としての役割を最優先しなければ」という考え方はセックスへのモチベーションを下げてしまいます。

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「母親と女性の両立」とは具体的にどういう価値観なのか

上記のような考え方とは対照的に、「母親と女性は両立するもの」と考えていると、レスに陥りにくく、性的的も夫婦の関係的にも満足度が高まります。

「母親と女性は両立する」という考え方は具体的にはどのようなものでしょうか?

それは母親となった後も以下のような価値観を持っていることです。

  • セクシーであることを良いことと思う
  • 性機能が低下したという思い込みを持たない
  • セックスを楽しんだり、快楽を求めるのは良いことと思う

ケンタッキー大学のクリスティン・ライスナー博士が147組の夫婦を対象に行った研究でも、上記の価値観を持っている女性ほど、性的満足度も夫婦関係の満足度も高いことが分かっています。

夫側拒否による子育て中のレス対策にもなる

夫側のモチベーションが上がらないことが子育て中に夫婦生活が減ったり、レスの原因となることもあります。

そのような場合の対策としても、妻側が上記のような価値観を持つことは有効です。

子育て中のセックスレスについて相談に来る女性にいつも説明していることなのですが、「自分には色気がある」と思うことは非常に大切なことなのです。

なぜならそれだけで表情や姿勢、喋り方がセクシーになるからです。

また、子育て中は楽な服装をしがちですが、それによって体型を維持しようという動機が下がったり、筋肉が緊張する機会が減りますから体型が崩れ、色気が失われます。

自分は色気があると思っていれば選ぶ服も変わり、気持ちや動きも変わりますからより色っぽくなるのです。

セックスを楽しむことも夫のやる気を高めることにつながります。

なぜなら男性は女性が性行為に満足していることを認識するほど、自分の満足度も高まるからです。

夫側の拒否によるレスの解消のためにも、妻自身が「母親と女性は両立するもの」という価値観を持つことが役立つのです。

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男性が女性に対して持つ価値観も重要

この研究では男性がどのような価値観を持っているかも確認しています。

その回答を分析したところ、「母親になっても性的に楽しむのは良いこと」と思っている男性ほど、性的満足度と関係満足度が高い傾向にありました。

これらの結果から、妻と夫の双方が「母親と(性的な意味での)女性は両立する」という価値観を持っていることが、育児中の夫婦生活にとって重要ということが分かります。

ちなみに男性も「父親と男性は両立する」と考えた方が良いのか?と疑問を持つかもしれません。

今回の研究ではそこに触れられていないので明確なことはいえませんが、男性の場合は親という役割が加わったこと自体がセックスのモチベーションを下げることはないような気がします。

子供の匂いを嗅ぐことで性欲に関連するテストステロン量が低下する可能性はありますが。(参考:夫の性欲がないのは子供と一緒に寝ているからかも

余談ですが、あなたの夫が「母親になってまで快楽を求めるなんてはしたない」という態度を見せていたら注意したほうが良いかもしれません。

男性機能が低下していたり、妻を性的に満足させられないという不安を持っている可能性があります。

性的な結びつきが強くなるほどに失敗したときのショックが大きくなるため、それを避けようと無意識に妻に性的なことを求めさせないようにしている可能性があるのです。

参考文献:Leistner, Christine E., “Risk and protective factors for sexual desire among women with children and their romantic partners” (2018). Theses and Dissertations–Education Sciences. 34.

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