彼氏や夫と性行為をする雰囲気になってもエッチな気分になれないという女性がいます。
原因の一つとして安全性を感じ取れないことが挙げられます。
特に女性がエッチな気分になるためには安全な環境で安心することが必要なのです。
女性は特に切り替わりが難しい
人間に性欲があるとはいえ、いつでもエッチな気分になれるわけではありません。
例えば私は今この文章を仕事として書いていますが、目の前を裸の女性が通ったからと言って急にセックスしたい気分にはならないでしょう。
裸を見たことが性欲のきっかけとなって頭の中がエロい方向に向き始めることはあるかもしれませんが、したいテンションとなるまでは時間がかかると思います。
私は男性ですが女性は特に切り替わりが難しいと言えます。
パートナーがセックスしたがっているので応じてあげようとした時、自分も興奮しようと思ってもなかなか熱くなれなかったりします。
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安全な環境でないとエッチな気分になれない
女性がエッチな気分になりにくい理由は複数ありますが1つは安心感が持てないことです。
この安心感を得るには2つの要因が必要です。
安全に生活できる環境と自分と生まれてくる子供を大切にしてくれる男性の存在です。
外敵に襲われたり、飢え死にしたり、夫から暴力を振るわれるような環境で出産するのはリスクが高いです。自分と子供の命に関わります。
ですからこのような環境を感じ取ったときは、脳が「子供を作っちゃダメだ」と判断し興奮のスイッチを入れないようにするのです。
反対に安全な家と食べ物、面倒見の良い夫がいれば妊娠中も安心ですし、子供ができた後もちゃんと育てることができます。
このような環境があれば「子供を作っても大丈夫」と判断するのでスイッチが入る条件は整ったといえます。(あくまで最低条件ですから必ずスイッチが入るわけではありません)
つまり性的刺激にさらされたときエッチな気分になれるかどうかは置かれた環境の影響を受けるということです。
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画像からの刺激でも性的興奮のレベルが変化する
キール大学の面白い実験があります。
まず女性参加者に家や車などが写った画像を1.2秒ずつ10枚見せます。その後すぐに性的な画像を見せます。
そしてどれくらい興奮したかを0~100%で評価します。この手順を15回繰り返すというものです。
豪邸や高級車を見た後はエッチな気分になりやすい
事前に見せられる10枚の画像セットにはいくつかの種類がありましたが、それによって後から見せられる性的な画像への興奮度が変化することが分かりました。
豪邸や高級車、札束などの画像セットを見せられた後は、壊れた家や破片が散乱した部屋などの画像セットを見せられた後よりも、興奮度が高くなったのです。
これは安全に生活できる環境を想像したことで、興奮のスイッチが入る条件が整ったことが原因と考えられます。
また、子供に優しく接している男性などの写真セットと、怒りの表情の男性などの画像セットの比較では、前者を見た後のほうが興奮度が高くなることも分かっています。
これも、面倒見の良い男性を想像できたことが要因と考えられます。
安全な環境や面倒見の良い男性を想起することが大事
単に豪邸や優しい人間の方が壊れた家や怒った人間よりも気分が良くなるからでは?と思うかもしれませんが、その可能性は低いと考えられます。
なぜなら、青空などの気分が良くなる画像セットと、タバコの吸い殻などの気分が悪くなる画像セットを見せた後の比較も行っていますが、そちらでは性的興奮に差は出ていないからです。
つまり、出産後の安全な環境や面倒見の良い男性を想起させるようなものでないと、効果が出ないということです。
エッチな気分になれない女性は、パートナーの優しさに注目したりしながら、安全性に目を向けましょう。
安全でない環境にいるなら変えましょう。
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参考文献:Ponseti J, Dähnke K, Fischermeier L, Gerwinn H, Kluth A, Müller J, Vogel S, Stirn A. Sexual Responses Are Facilitated by High-Order Contextual Cues in Females but Not in Males. Evol Psychol. 2018 Jan-Mar;16(1).