ノーブラと「乳首勃起効果」の実験が面白い

レスの相談に来る女性から「家にいるときTシャツにノーブラだと良くないですか?」と聞かれることがあります。

パートナーが色気を感じなくなってしまうので余計にレスが加速するのではと心配しているということです。

男性が巨乳を好きな理由は、垂れていないこと(=若さの証明)の確認が簡単だからという説があります。

また、胸の魅力を決めるのはサイズよりも張りだという研究結果もあります。

こういった理由からブラジャーをしていた方が魅力的に見える可能性は高いと考えられます。

また、「レス解消のアイテムとして有効なのは文化的に期待されたもの」で説明しましたが、その文化で女性的とされるものを身に着けることが男性の興奮につながることもあります。

日本の文化ではブラジャーは女性的なものですから、そういった意味でも着用していたほうがメリットがありそうです。

しかし、乳首が勃起している状態に限定するなら、ノーブラもアリかもしれません。

乳首が立っている女性をセクシーだと評価し興奮する

ニューヨーク州立大学のレベッカ・バーチらがちょっと変わった実験を行っています。

インターネットから集めた女性の写真を440人の男女に見せて評価させるというものです。

写真には歩いている姿や座っている姿など様々なものがあります。

写真の女性は全員服を着ていますが、乳首が立っている人もいれば、立っていない人もいました。顔は表情が分からないように加工して白く塗り潰しました。

評価する内容はポジティブさ(リラックス、幸福、友好)、ネガティブさ(怒り、神経質、恥ずかしさ)、性愛(セクシー、興奮、愛情深さ)です。

その結果まず分かったことは、男女ともに、乳首の立っている女性に対してはポジティブな感情を持っていると評価する可能性が高いということでした。

そして、男性は乳首が勃起した女性をよりセクシーだと評価し、自分自身のポジティブさや興奮も高まりました。女性ではこのような傾向はありませんでした。

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乳首が勃起した女性に利益を提供したいと思う

写真の女性に対して利益を供与したいと思う度合いも調べています。

「この女性に100ドル貸せますか?」「ヒッチハイクしてたら車に乗せてあげますか?」といった質問をしたのです。

その結果、男性は乳首が勃起している女性ほど、こういった利益提供のための行為をしたいと思う傾向がありました。

さらには、自分が何かをお願いしたいと思う可能性も高いことが分かりました。車を借りたり、留守番をお願いしたりといったことです。

お願いをしたいということは、その女性のことを利他的な性格だと判断しているということです。

これは一つの顕著な特徴が他の面への評価にも影響を与える「ハロー効果」が発生したと考えられます。

乳首が勃起していることをポジティブな特徴と捉え、他の面も同じくポジティブであろうと判断したということです。

また乳首が勃起している女性ほど友達になりたい、一緒に仕事をしたいと考えることも分かりました。

女性参加者ではこれらの傾向は見られませんでした。

「乳首勃起効果(Nipple erection effect)」

なぜ男性は乳首が勃起した女性をセクシーと判断し、興奮し、利益を提供したい意図が高まったのでしょうか?

それは乳首の勃起を性的興奮のシグナルと判断し、セックスのためにアピールしようと思ったからです。

男性は女性の乳首から何らかのシグナルを読み取ろうとします。

上半身裸の女性の写真を見せて、男性の視線追跡をすると、真っ先に見るのは乳首だということが分かっています。そして他の部位より見つめる時間も長いです。

乳首が勃起する理由は様々ですが、男性は女性の性的意図を過大評価するバイアスを持っているため、仮に寒くて勃起していたとしても、性的興奮のシグナルであると認識しがちです。

実験参加者の男性も性的シグナルであると認識したのです。

しかし、女性が興奮しているだけではセックスはできません。自分とセックスするメリットがあると思わせる必要があるのです。

その必要性が、お金を貸したり、車に乗せたりという利益提供の意図を高めたということです。

ちなみに今回の実験を行った研究者たちはこのような効果を「乳首勃起効果(Nipple erection effect)」と名付けていました。

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参考文献:The Point of Nipple Erection 2: The Effect of Nipple Erection on Intended and Expected Altruism Rebecca L. Burch and David R. Widman. (2021).

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